え~。相も変わらず米だのパンだの(そして今だに母乳だの)ばかりを偏愛し、依然としてその穀物偏重主義には寸分のゆるぎもなし!!という風情の我が子、然。
・・・・あぁそうですか。そうなんですか?一歳児。どうせお米ばかり食べるのなら、ビタミンやミネラルが豊富な米を食べればよい。
 というわけで玄米です。「舌ざわりがぽそぽそ・・・」という一般的な ゛玄米観゛を覆(くつがえ)してくれるような、そして、ねっとりした食感にうっとりするわが子が白米やパンと美味しいと感じられるような、そんな玄米を手に入れることができるなら、食も進むし栄養も(多少は・・・)補える!!かも・・・・。今回ご覧いただくのは、我が家のそんな わらにもすがもような取り組みです。
 
 そもそも「玄米」とは、収穫した米から 籾(もみ)だけを除いたもので、籾の下にあるぬか層や胚芽はそのまま残されている状態のお米です。ゆえに白米に比べて炊くのに時間がかかることや、食感が硬めなことなどから敬遠されがちなのですが、しかしビタミンB群や鉄・リン・カルシウムなどのミネラルがバランスよく豊富に含まれており、その栄養価は白米とはくらべものにならないほどに高いそうです。とりわけ、ぬか層の部分を中心に含まれている「ビタミンB1」は、体内で糖質(デンプンや糖分)をエネルギーへと変えるのに不可欠な成分です。糖質を効率よくエネルギーに変えることができるという状況は、好奇心のカタマリのように活発に動き回る子供にとって必要不可欠だし、肥満の防止にも役立つはず。そして、胚芽の部分に含まれる「ビタミンE」は「若返りのビタミン」とも言われねホルモンの分泌を促すほかね血管の老化を防いだり、血行を促進したりする働きも認められているようで、大人にとっても健康的。
 
 もちもちでうまみ満点な玄米を求めて向かった先は東京都墨田区の『亀太商店』。この店は「お米のことで困ったらまずはこの人!!」という具合に公私混同でお世話になりっぱなしの市野澤(いちのさわ)利明さんが営む、創業1782年の超老舗。「お米とは、精米後一週間で食べるべき生鮮食品です!!」というゆるぎない信念の下、店頭でお客の注文を受けてから玄米を精米してくれるだけでなく3合(500グラム)からの小分け販売も快く対応してくれる、サービス精神のかたまりです。

 店内を見渡せば「農業高校の生徒が実習で作った ゛純情こしひかり゛ だの「初霜が降りるころに収穫される岐阜県の代表選手 ゛ハツシモ゛」だの、まだブランド名すら付いてないけれど、名産地のコシヒカリ並みに美味な「千葉県のニューフェース 千葉28号」だの 産地や品種の異なる30誌湯の玄米がズラリ居並ぶ、という具合。もちろん玄米のまま食べても美味しいのですが玄米を少しだけ精米した、分づき米は、玄米と比べれば炊きやすいし食べやすい。「七分づき」「五分づき」「三分づき」など精米の度合いを、銘柄や好みに応じて選ぶことも可能です。

 栄養価が高い上に、精米したお米より鮮度を保ちやすいという理由もあって、最近人気の玄米や分づき米。水加減のコツさえ摑んでししまえば、モチモチでふくよかな渋茶色の幸福を必ずや日々の食卓にもたらしてくれるようですっ!!。

 『亀太商店』の市野澤利明さんは、南で新しい品種が生まれたと聞けば九州に飛び、北で冷害だと小耳に挟めば山形までかけつけるお米ラバー。お米について語る彼の眼差しはアツいと同時に優しくもありねお米について語るその表情はねまるでお百姓さんのようでもあります。生産者のキモチに共鳴する市野澤さんのような流通業者もまた、素晴らしい食材を生み出すために欠かせない存在なのかもしれないなぁ。

 そんな思いを心に刻みつつ、今回は帆立の貝柱と一緒に玄米を炊き込んでみました。・・・・・ちょっとだけ水を大目に。・・・・。然が、ぱくぱく食べています。

小林淳一 ’73年東京生まれ、食材カルチャー誌『旬がまるごと』の編集長。目下のところ、デザインも素敵で機能も抜群な圧力鍋を物色中。なんでもタコを圧力鍋で料理すると、わずか1分で得も言われぬ柔らかさに仕上がるそうで・・・・。

20年4月7日 あの シロガネーゼ という言葉を生み出した 有名女性誌 VERY 5月号 に 亀太が掲載されました。

俺だって食育   5

食わぬなら、「母乳パワーの玄米ごはん」

食べない、食べてくれない・・・。相も変わらず愛息子・然の不食欲と偏食に頭をかかえる小林夫妻、そのストレス指数がMAXのときは、「可愛い我が子にバランスの取れた栄養を与えていない」という猛烈な罪悪感に見舞われるといいます。そこで、米しか食べないなら、栄養満点の米を与えればいいじゃん!父・淳一は気づくのです。向かったのは江戸時代から続く老舗の米屋、そこで目にしたものとは・・・。